日本顎咬合学会誌 咬み合わせの科学
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顔面の審美基準の一つである瞳孔線を取り入れたフェイスボウを用いた前歯部の補綴
宮本 容正
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2005 年 25 巻 3 号 p. 365-369

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抄録

間接法で補綴物を作製する上で, フェイス・ボウ・トランスファーを行うことは必要不可欠な作.業である.フェイス・ボウは生体の左右の顎関節と上顎の歯列または, ロー堤を用いて上顎の顎堤の位置関係を計測し, 咬合器上に口腔内と同じ位置に上顎の模型をマウントするインスルメントであり, 術式も容易ある.しかし, 従来のフェイス・ボウには, 顔面の審美的基準線の一つである瞳孔線は記録することができず, 完成した補綴物に審美的な不都合が生じることがしばしばあった.そこでこれらの問題点を解決するために, スライドマチック・フエイス・ボウを改良し, 顎関節の位置関係だけでなく瞳孔線と歯列の位置関係も咬合器上に伝達, 再現する装置を開発したので, その概要を紹介する.

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