文化経済学
Online ISSN : 1884-2208
Print ISSN : 1344-1442
研究ノート
「クリエイティブ・エイジング」に向けた芸術文化活動の意義
―ハンナ・アーレントの「パブリックな領域における活動」論を手がかりとして―
本田 洋一
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 17 巻 1 号 p. 35-45

詳細
抄録

 小論においては、高齢化社会における「クリエイティブ・エイジング」(創造的加齢)に向けた文化政策の課題について、ハンナ・アーレントにおける「パブリックな領域における活動」の役割の考察を手掛かりとして検討を行った。特徴的な事例の考察から、「クリエイティブ・エイジング」をめざす地域文化活動が次世代への文化の伝達、継承と地域文化資本の蓄積に貢献すること、文化活動を促進する基盤として、地域文化拠点、アーティスト、芸術団体、事業者、公共団体のネットワークと協働が重要な役割を果たすことが明らかとなった。

著者関連情報
© 2020 文化経済学会〈日本〉
前の記事 次の記事
feedback
Top