抄録
目的:指導者と共に参加する新任期保健師保健指導技術研修で,新任期保健師が得た「学び」および「学びを助けた要因」を明らかにし,今後の研修方法について示唆を得る.方法:新任期保健師と指導者の発言内容,質問紙調査結果等より,「学び」「学びを助けた要因」を抽出した.抽出したデータを,類似する意味をもつものにまとめ,サブカテゴリ・カテゴリを抽出した.結果:「学び」は,【看護過程の実践】【支援の具体的な方法の獲得】【個別支援から地区活動への発展方法の理解】【専門職者としての姿勢の獲得】の4カテゴリであった.その中に12のサブカテゴリが含まれていた.「学びを助けた要因」は,【指導者と共に参加する研修形態】【研修プログラム】【新人を支える職場環境】【自己努力】の4カテゴリであった.そのなかに,10のサブカテゴリが含まれていた.考察:指導者と共に参加する研修形態を用いたことにより,新任期保健師は,研修日以外でも,家庭訪問前後等で指導者から指導を受けていた.研修への参加が【新人を支える職場環境】という波及効果も生んでいた.また,毎回グループワークを実施することにより,指導者以外の参加者からも学ぶことができていた.現在,保健師の分散配置が進み,新任期保健師が上司や先輩の実践を見て,知識や技術を身につけるのが困難な状況にあるなかで,有用な研修方法であると考えられた.