目的:地域在住のフレイルの高齢者における自己効力感と社会交流を伴う集団活動参加の程度との関連を明らかにする.
方法:地域在住のフレイルの高齢者を対象に,無記名自記式質問紙調査を行った.調査内容は一般性自己効力感と,地域における集団活動および集団で実施される通所型サービスへの参加の有無およびそれらにおける社会交流の程度とした.一般性セルフ・エフィカシー得点(GSES得点)を従属変数,上記の参加の有無とそれらの社会交流の程度を使用して合成した“社会交流を伴う集団活動参加”の程度を独立変数とし,調整要因を段階的に投入した4つのモデルを作成し重回帰分析を行った.また,同様のモデルを用いGSES得点における下位尺度についても分析を行った.
結果:234人を解析対象とした.全対象者のGSES得点の平均は8.7で,一般の地域高齢者と比べGSES得点は低い傾向にあった.また,GSES得点と社会交流を伴う集団活動参加の程度の間に有意な関連が認められ,GSES得点の下位尺度得点ごとの分析では,行動の積極性得点,失敗に対する不安得点は,社会交流を伴う集団活動参加の程度と関連しなかったが,能力の社会的位置づけ得点においては社会交流を伴う集団活動参加の程度との関連が示された.
考察:フレイルの高齢者のGSES得点と社会交流を伴う集団活動参加の程度との間には関連が認められた.このことは因果関係を直接示すものではないが,社会交流を伴う集団活動参加の程度とフレイルの高齢者の自己効力感の向上について検討する価値があることを示唆している.