2026 年 29 巻 2 号 p. 26-34
目的:訪問看護師の異文化能力に関連する要因と異文化間ケアを実践するうえでの課題はなにかを探索的に把握する.
方法:近畿3府県の訪問看護ステーション管理者を対象に質問紙調査を行った.異文化能力は日本語版Cross-Cultural Competence of Healthcare Professionalsを用い測定し,線形回帰分析を用い関連要因の検証を行った.異文化間ケアを実践するうえでの課題については,外国人への訪問看護を行ううえで困難となることを自由記述により回答を得た.記述は内容分析にてカテゴリ生成を行った.
結果:142人の対象者のうち,外国人の利用者または家族介護者がいる家庭への訪問経験を有するステーションは,52か所であった.また34か所のステーションが,外国人の医療・介護スタッフと働いた経験を有していた.異文化能力の得点は,外国人利用者,家族介護者の訪問経験を有する,異文化間ケアに関する講義・研修受講がある管理者に高い傾向を示した.異文化間ケア実践の課題として,記録単位数の多い順に【コミュニケーションスキル】【異文化への態度・共感】【訪問看護管理】の3つのカテゴリが生成された.
考察:地域において在留外国人への看護サービスを提供するうえで,看護師養成校のみならず実務者を対象とした異文化能力をあげるための教育・研修プログラムの構築の必要性が示唆された.