日本地域看護学会誌
Online ISSN : 2432-0803
Print ISSN : 1346-9657
育児中の母親の健康生活習慣に関する研究
榊原 千佐子古澤 洋子
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2002 年 5 巻 1 号 p. 65-69

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抄録
目的:本研究は,育児中の母親の健康生活習慣を把握し,育児状況と健康生活習慣の関連を明らかにし,育児中の母親への生活習慣病を予防するための支援のあり方について考える.研究方法:町の乳幼児健診対象児の母親を対象者として,調査票を郵送し,生活習慣および育児状況に関する自記式調査を実施・分析した,結果:本研究においては,健康生活習慣得点を3群に分けて,基本的属性,育児状況等に関する内容との関連を分析した。その結果,健康生活習慣得点の高群には短大・専門学校・大学卒業者が多く,三世代世帯で育った母親が多かった.健康生活習慣実施率では,3群すべてにおいて「定期的な運動」「適正体重の維持」が低く,「過度な飲酒をしない」が高い結果であった.保育・育児支援サービス参加状況では,「離乳食講習会」と他児との交流を図るための事業に高群の参加率が高かった.育児中の母親が正しい健康生活習慣を確立し,継続できる支援が必要と考えられた.このためにも,母親の健康生活習慣については,市町村で実施する乳幼児健診や予防接種などの機会を捉えて,健康生活習慣に関する健康教育を進めていく必要性が高いと考える.
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© 2002 一般社団法人 日本地域看護学会
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