抄録
本研究は,小学校教師が生じさせている可能性のあるヒドゥン・カリキュラムと担当学年の経験回数の関連を検討することを目的に,現在担任である小学校教師を対象に質問紙調査を実施した。質問項目ごと一要因参加者間分析を行った。その結果,さらなる調査が必要ではあるが⑴高学年を担任した場合は児童の発達段階を考慮し,中学年,低学年を担任した場合以上に発言に関するヒドゥン・カリキュラムを生じさせないための行動を考慮して実践することが必要であると考えられること,⑵1年生の教師は集団や社会のルールに関するヒドゥン・カリキュラムが生じないための行動を考慮して実践し,児童に集団や社会のルール身につけさせる必要があると考えられることが示唆された。