抄録
本研究では,「ステーション授業構想」をもとにした協同学習における対人技能の活用が,児童の協働的な学習過程にどのような影響を与えるか明らかにすることを目的とした。「ステーション授業構想」において,担任が大事にしたい価値やスキルや態度を明確化・重点化し,その良さや効果を短学活(朝活動等)におけるソーシャルスキルトレーニングや学習場面,生活場面で,担任が一貫・継続指導することにより,対人技能の良さや効果を児童が感じ,あいづちで話し手の受容感を高め,話しやすい雰囲気をつくることや,問い返しによって詳しい説明を促す姿が見られるなど,協働的な学習過程への効果が確認された。