学級経営心理学研究
Online ISSN : 2434-9062
現代大学生の友人関係とアイデンティティ形成との関連の検討
川俣 理恵河村 茂雄
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2012 年 1 巻 p. 51-58

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抄録
本研究は,現代大学生にみられる友人関係の類型を見出し,アイデンティティを形成する際の重要な要素である危機と自己投入との関連について検討することを目的とした。A大学の1~4年生301名を対象とし,友人関係尺度の因子分析により「内面的―表面的関係」「仲間への気遣い」の2つの下位因子を抽出し,それらを組み合わせて,現代大学生の友人関係を4つの類型に分類した。友人関係の類型とアイデンティティ形成の重要な要素である危機と自己投入との関連を検討した。結果,内面的で仲間への気遣いをしない本音の相互交流ができる友人関係が現在の自己投入に関連していた。また,女子においては,内面的な関係をもちながら仲間への気遣いをする友人関係も現在の自己投入に関連していた。
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© 2012 日本学級経営心理学会
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