抄録
本研究の目的は,各学校の教員組織に所属する教員の意識の状態を捉える尺度(教員組織所属意識尺度)を作成することであった。予備調査として教員65名(小学校26名,中学校21名,高等学校18名)を対象に自由記述において尺度項目を選定した。その後,543名(小学校144名,中学校107名,高等学校292名)の教員を対象に調査を実施した。その結果,「自主・向上性」と「同僚・協働性」の2因子構造であることが明らかにされ,尺度の信頼性と妥当性についても確認された。以上の結果から,小学校,中学校,高等学校における教員の学校組織への所属意識について測定する尺度が新たに作成された。