学級経営心理学研究
Online ISSN : 2434-9062
通常学級における特別支援の必要な児童の学級生活満足感の実態
―非対象児との比較を通して―
河村 茂雄武蔵 由佳
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2017 年 6 巻 1 号 p. 11-18

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抄録
本研究は,学級担任制度をとる小学校において,特別な教育的支援を必要とする児童と他の児童の学級満足度とスクールモラールを比較することで,通常学級における特別支援教育のあり方について検討することを目的とした。2013年6~7月に,公立小学校6校の児童2,087名(男子1,054名,女子1,033名)および学級担任(67名)に調査を行った。結果,学級満足度尺度の承認得点,学校生活意欲尺度の友人関係および学習意欲得点において,特別支援対象児が非対象児よりも有意に得点が低く,被侵害得点は特別支援対象児が非対象児よりも得点が高かった。よって,特別支援対象児の学級適応の困難さや意欲の喚起しにくさが推測された。さらに,学習面と行動面ともに著しい困難を示す児童がもっとも深刻な状況にあり,学習面に著しい困難を示す児童は友人関係には意欲的でも学習に関しては意欲的になれない様相が,また行動面に著しい困難を示す児童は友人関係に対して苦戦している様子が明らかになった。
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© 2017 日本学級経営心理学会
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