2010 年 14 巻 1 号 p. 77-88
われわれは,運用管理を担当するサーバーの一部ないしは全部を利用させるホスティングサービスと,各部局等のサーバーを施設内に設置させるハウジングサービスを学内向けに行ってきた. しかし,ホスティングサービスにおいては,利用に偏りがあるためサーバー資源を有効に活用できない,提供できるサービスが限られるため利用が拡がらない,1台のサーバーを共用する場合はセキュリティ対策が難しい,などの問題があった.また,ハウジングサービスにおいては各部局等がシステムを調達する費用の確保が難しいという問題があった.さらにホスティングサービス,ハウジングサービスとも,管理対象機器が多く日常の運用管理業務が困難であった. そこで,われわれは仮想化技術を用いてこれらの問題を回避することにした.仮想化システムの構築と運用管理を自ら行うことで,費用を抑えるとともに学内からの多様なニーズに柔軟に対応できるサービスを実現した.これにより,これまでのホスティング・ハウジングサービスを仮想化システム上に集約できた.また,各部局等が費用をかけずにサーバーを新たに利用できる環境を整備することで,学内に多数存在する既存の情報システムの受け入れが可能になった.