2010 年 14 巻 1 号 p. 105-116
本研究では,教職員自身が容易に遠隔講義を実施できるようにするため,大学間遠隔講義システムの設計・構築と運用・支援体制の整備を行い,「K³茶論」を実践した.「K³茶論」受講者に対するアンケート調査結果の分析を通して,映像や音声の不明瞭さをあまり感じさせることなく,HD画質の映像及び高音質の音声を利用して高い臨場感を持った遠隔講義を提供できたことが明らかになった.一方,「K³茶論」受講者の講義に対する満足度は低く,大学間交流を促進していくためには,機器やネットワークの整備とともに,学生が興味関心の持てる講義内容を検討することが課題となった.