ネットワークが広く使われるようになるとともに、ネットワークを介した脅威も増加し、対策としてIDSやIPSが広く用いられている。しかし、トラフィックが増えるにつれ、IDSなどで行うパターンマッチの負荷が問題となってきている。本稿では、パターンマッチに用いるパターンに制約を加え、さらに、パターンマッチの際に少量の誤りを許容することにより、必要とするメモリ空間を抑え、高速にパターンマッチを実行するアルゴリズムについて述べる。このアルゴリズムを用いることで、誤りが許容範囲に収まれば、IDSなどにおいてもより広帯域のネットワークへ適用することが可能となる。