抄録
高齢慢性心不全患者のセルフケアを支える家族が実践しているサポート内容,家族が感じているサポート上の困難を明らかにすることを目的とし,半構成的質問紙を用いて患者の家族15名に面接を行った。面接データは逐語化し,質的に分析した。結果,サポート内容は「患者の体調や希望を配慮した生活調整をする」「心不全が悪化しない生活に慣れるまで一緒にする」など10カテゴリーが表された。サポート上の困難は「患者の意向に沿って内服を飲み忘れなく援助できない」「心臓に負担をかけ過ぎない安全な活動をすすめられない」「継続的に助けることが心身の負担になる」など9カテゴリーが表された。家族には患者の心機能や意向に沿った生活調整への困難や長期的に療養生活を支えることへの心身の負担があり,生活を再調整するための知識の提供や社会資源の活用の重要性が示唆された。