2024 年 45 巻 p. 73-83
着衣の衣服圧を予測する方法の一つとして,糸の特性から織構造をモデル化することで織物の二軸変形挙動を予測することは重要である.糸の力学特性は非線形である.糸のポアッソン比を0.5と仮定すれば超弾性体モデルを用いて大変形挙動をシミュレーションが可能である.本研究では紡績糸の力学特性を均質なモノフィラメントの等価モデルで置き換えて近似し,平織物の二軸引張挙動を CAEソフトのAbaqusを持ちいてシミュレーションした.またニットの編構造からなるTシャツの全方位二軸試験を行い着衣時の変形に一番近いと判断したcourse方向への二軸変形からひずみエネルギー密度関数をMooney−Rivlinの近似式にあてはめて応力-ひずみ関係を推測し,汎用のマネキンとシャツのCADデータをもとにCAEによる衣服圧シミュレーションを行い,一方でマネキンにTシャツを着用させた時の実測の衣服圧と比較したところ良い一致を得た.