日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
術前の動脈塞栓術が有用であった縦隔血管腫の一例
青島 宏枝小山 邦広池田 豊秀清水 俊榮和知 尚子前 昌宏村杉 雅秀大貫 恭正
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2006 年 20 巻 5 号 p. 751-755

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抄録
53歳男性.健診にて胸部異常陰影を指摘され当院受診した.胸部CT上,5.1×1.5cm大の不均一な強い造影効果を有する縦隔腫瘍を認めた.動脈造影にて腫瘍はhypervascularであり左気管支動脈からの栄養血管を認め,引き続き動脈塞栓術を施行した.その後,胸腔鏡下に縦隔腫瘍摘出した.病理組織学的診断は,hemangiomaであった.縦隔血管腫は易出血性で術中の剥離操作が困難であることが報告されているが術前の動脈塞栓術により出血は少量で胸腔鏡下に摘出し得たので,文献的考察も加えて報告する.
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© 2006 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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