日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
肺原発淡明細胞腺癌の1例
西井 鉄平利野 靖荒井 宏雅千葉 明彦大城 久高梨 吉則
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2007 年 21 巻 2 号 p. 165-169

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抄録
検診を契機に発見された淡明細胞腺癌の1例を経験したので報告する.症例は76歳,男性で,胸部CT上,左肺S3末梢に単発性の腫瘤性病変を認めた.経気管支肺生検等で確定診断に至らず,左肺部分切除術を施行した.術中迅速凍結組織診断で腺癌が疑われたため,左肺上葉切除術及び縦隔リンパ節郭清に術式を変更した.術前術後の全身の画像診断にて他臓器に腫瘍性病変を認めなかったため,臨床的に原発性肺腫瘍を考えた.術後の病理学的検索で,病変の90%以上を淡明細胞が占め,ごくわずかに乳頭状構造を呈することが分かった.免疫組織化学的にはケラチン陽性,EMA陽性,Thyroid transcription factor-1陽性,Surfactant apoprotein A陽性,HMB45陰性を示し,肺原発の淡明細胞腺癌の診断を得た.術後22ヵ月間経過しているが,再発はなく,健康である.
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© 2007 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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