日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
腎摘後10年目に孤立性結節影で発見された腎癌肺転移の一切除例
宮野 裕小原 徹也神崎 正人笹野 進大貫 恭正
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キーワード: 転移性肺腫瘍, 腎癌, 手術
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2007 年 21 巻 6 号 p. 798-801

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抄録
症例は,78歳,男性.左腎癌に対し根治的腎摘除術を施行され,再発,転移の徴候はなく経過していたが,術後10年目,健診にて胸部X線異常陰影を指摘された.胸部X線およびCTにて,右S9に2cm大の孤立性腫瘤陰影を認めた.経気管支肺生検にて確定診断に至らず,確定診断目的で胸腔鏡下肺生検を施行した.術中迅速診の結果,腎癌肺転移(淡明細胞癌)と診断された.腎摘後10年以上経過した症例の1割に新たな転移巣が出現するともいわれ,転移先では肺が最も多く,多発性であることが多い.
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© 2007 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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