2008 年 22 巻 6 号 p. 943-947
症例は42歳の女性で,胸部レントゲン検査で右気胸を認めた.胸部CTでは右上葉の孤立性の結節影と胸水貯留,臓側胸膜肥厚を認めた.初診時より続発性自然気胸を疑い,診断・治療目的に胸腔鏡を施行した.結節病変は病理診断で肺アスペルギルス症と診断され,組織培養でMycobacterium avium intracellulare complexを認めた.免疫異常は指摘されなかったが,以後も経過観察中である.自然気胸で画像診断上,異常があれば診断・治療目的に積極的にVATSを行うべきである.