日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
縦隔と後腹膜に同時多発した神経鞘腫の1手術例
日野 佑美向田 秀則多幾山 渉
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2013 年 27 巻 5 号 p. 584-588

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抄録
症例は53歳,男性.検診の胸部レントゲン検査で異常を指摘され紹介受診となった.CT,MRIで右中縦隔を主体に存在する腫瘍を認め,その他に右後腹膜に同一の性状の腫瘤を認めた.
後腹膜腫瘍のCTガイド下生検で神経鞘腫と診断された.それぞれの病変を二期的に,胸腔鏡下手術,開腹手術で摘出した.中縦隔腫瘍は迷走神経,後腹膜腫瘍は腰神経由来であった.病理組織学的には悪性所見を伴わない神経鞘腫と診断された.
今回縦隔と後腹膜に同時多発した神経鞘腫に対し切除術を施行した稀な症例を経験したため報告する.
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© 2013 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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