日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
腎癌と気胸を同時発見されたBirt-Hogg-Dubé症候群の1例
竹内 幸康谷口 聖治須﨑 剛行大瀬 尚子林 明男前田 元
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2016 年 30 巻 4 号 p. 472-475

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抄録
Birt-Hogg-Dubé症候群は常染色体優性遺伝疾患であり,皮膚病変,腎腫瘍,気胸が主な病態である.症例は40歳代の女性で,左気胸の術後再発に対し肺囊胞縫縮術と被覆を行った.6年前に左気胸および左腎癌の既往歴があり,また母,叔父,叔母,従姉妹に気胸の家族歴があったため,Birt-Hogg-Dubé症候群を疑い,遺伝子検査を行った.その結果FLCN遺伝子に変異を認めBirt-Hogg-Dubé症候群と確定診断した.本疾患の長期予後は明らかではなく,長期的な経過観察が必要と考えられた.
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© 2016 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
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