日本呼吸器外科学会雑誌
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症例
17年前の子宮平滑筋腫瘍所見から転移性肺平滑筋肉腫と診断した1例
加藤 文章巻幡 聰佐藤 勇一郎鍋島 一樹岩﨑 昭憲
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2021 年 35 巻 4 号 p. 332-336

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抄録

10年間に3回の肺切除を施行しいずれも肺原発平滑筋肉腫と診断された腫瘍について,臨床経過及び病理学的再評価から転移性肺平滑筋肉腫と考えられた症例を経験したので報告する.症例は53歳女性.検診の胸部単純X線写真の異常陰影で当院受診.気管支鏡下生検では確定診断に至らず,胸腔鏡下肺部分切除術を施行した.本症例は17年前に子宮筋腫の手術既往歴があり,切除標本を再評価した結果,核異型を伴う腫瘍細胞増殖や中心壊死の所見より悪性も否定できないと判断し,子宮平滑筋腫瘍からの肺転移と診断するに至った.原発臓器の鑑別に苦慮した症例であり,今回文献的考察を加えて報告する.

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