日本呼吸器外科学会雑誌
Online ISSN : 1881-4158
Print ISSN : 0919-0945
ISSN-L : 0919-0945
症例
異時性に血胸と喀血を来した肺原発炎症性筋線維芽細胞腫の1例
神津 吉基舘 良輔松永 健志橋爪 茜泉 浩鈴木 健司
著者情報
ジャーナル フリー

2022 年 36 巻 7 号 p. 779-784

詳細
抄録

今回我々は,異時性に血胸と喀血を来した肺原発炎症性筋線維芽細胞腫の1例を経験したので報告する.症例は26歳男性.2年前に右血胸の既往があった.今回,繰り返す喀血を主訴に当院を受診された.胸部造影CTでは右肺中葉に肺内出血を伴う不整形結節を認めた.臨床経過および画像所見から,同結節が異時性に血胸と喀血を来したと判断し,右肺中葉切除を施行した.切除検体の最終病理結果は炎症性筋線維芽細胞腫であった.肺切除後39ヵ月現在,再発を認めていない.

著者関連情報
© 2022 特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top