2025 年 39 巻 2 号 p. 80-84
症例は40歳男性.胸部CTで異常所見を指摘され精査加療目的に当院紹介された.胸部CTでは左下葉気管支からB6の分岐を認めず,左S6内に拡張した気管支構造を認めた.S6には通常の肺動静脈の還流を認めたものの,肺野は気腫性に変化がみられ,左B6の気管支閉鎖症と診断した.途絶し拡張したB6の内腔やその周囲は将来的に難治性感染症となる可能性が危惧されたため,外科的切除の方針とした.手術は胸腔鏡でアプローチし,左S6区域切除術を施行した.左S6周囲には癒着がみられ,過去の炎症が示唆された.左S6と底区域には一部に過分葉がみられ,肉眼的にS6の気腫性変化と正常な底区域の境界が確認できた.さらにICG静注法を併用したことで,正確な病変切除が可能であった.術後は問題なく経過している.