2025 年 39 巻 2 号 p. 85-89
症例は50歳代,女性.X-5年に検診の胸部X線写真で異常陰影を指摘され,当院を受診.胸部単純CTで右S9に1.8 cmの魚型の結節影を認め,気管支内粘液栓として経過観察された.X-3年に再度検診で異常陰影を指摘され,PET-CT検査の結果,悪性腫瘍は否定的として引き続きフォローとなった.X年のCTで結節影の増大を認め,診断・治療目的に胸腔鏡下右肺部分切除術を行った.胸腔内に癒着なく,結節は胸膜面より黄白色の結節として確認でき,その末梢は炭紛沈着を認めず無気肺となっていた.病理所見では,B9bの末梢に閉鎖部位を認め,その末梢に拡張した気管支と粘液貯留を認めた.周囲肺胞に炎症細胞浸潤を認めず,総合的に先天性気管支閉鎖症と診断した.無症状で発見された先天性気管支閉鎖症に対して,胸腔鏡下肺部分切除術を施行した1例を経験したので報告する.