日本呼吸器外科学会雑誌
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肺容量減少術におけるXeガス換気SPECTを用いた切除部位と切除範囲決定の妥当性
藤田 信弘杉 和郎田中 俊樹松岡 隆久縄田 浩一上田 和弘金田 好和江里 健輔
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1998 年 12 巻 4 号 p. 494-498

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抄録
非嚢胞性肺気腫に対する肺容量減少術におけるXeガス洗い出しSPECT (single-photon emissioncomputed tomography) を利用した, 切除部位と切除範囲の決定が妥当であるか否かを, 10例の非瘻胞性肺気腫患者を対象に検討した.XeSPECT洗い出し3分相でも残気の見られる部位をWO3として, 肺容量減少術におけるtarget areaとした.FEV1.0術前646±50mL/secから術後763±68mL/sec (p=.029), 動脈血酸素分圧は術前71.4±3.7mrnHgから術後77, 8±2.6mmHg (p=.069), 6分間歩行距離も術前293±44mから術後359±51m (p=.013) と, それぞれ改善した.Xeガス洗い出しSPECTに基づき決定されたWO3はtargetareaとして妥当であることが示された.
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