日本呼吸器外科学会雑誌
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肺大細胞神経内分泌癌切除例の検討
田中 壽一井内 敬二松村 晃秀桂 浩大森 謙一大倉 英司白橋 幸洋後藤 正志森 隆
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2002 年 16 巻 1 号 p. 12-17

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抄録
当院で切除した大細胞神経内分泌癌 (LCNEC) について臨床病理組織学的に検討した.LCNECと診断された18例の核分裂像は平均77/HPFで, 全例に神経内分泌形態, 壊死像を認めた.免疫染色で神経内分泌マーカーは12例 (67%) で陽性であった.手術は葉切15例, 区切2例, 部切1例に行われ, 病理病期は1期10例, 2期1例, 3期6例, 4期1例であった.LCNECの術後5生率は, 小細胞癌と異型カルチノイドの中間に位置した.またI, II期症例ではLCNECの5生率60%は, 腺癌55%, 扁平上皮癌55%, 大細胞癌58%と差はなかった.LCNECの5生率は非小細胞肺癌の各組織型と差はなく, I, II期症例では外科治療が第一選択と考えられた
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