抄録
本稿は、正規のカリキュラムにおいて多言語を必修で学ぶ高校の生徒による、小学生への多言語授業の成果を報告する。高校生たちは、5言語を学んだ高校1年次末の課題として、自分たちが選択した言語について、グループごとに小学生向けの短いレッスンを計画し、オンラインで小学校とつないで実施した。授業後の小学生、高校生両者の振り返り記述を分析した結果、小学生は、高校生のレッスンにより多様な言語への興味や学習意欲を高めること、高校生は、選択言語やその背景文化をさらに調べる動機が与えられただけでなく、当該言語を知らない人たちに対する効果的なコミュニケーションについて考えるようになることがわかった。