抄録
本稿は、理系学部における筆者のドイツ語クラスの受講者に対して行ったアンケート調査をもとに、受講者が「コミュニケーション」や「外国語学習」に対して持つ経験や期待を明らかにするものである。調査の結果を授業運営に生かし、理系大学における第二外国語教育の意義を再検討することを目的としている。アンケートの結果からは、理系学生が第一外国語である英語については、はっきりとした苦手意識を持つわけではないことや、外国語に限らない「コミュニケーション」の能力を向上させる必要を感じているという、受講者像とニーズが明らかになった。また、調査対象者が、外国語学習で「異文化理解」に最も「楽しさ」を見出していることなど、理系学生に向けて第二外国語教育が意義深いものとなるための授業運営の方向性が示された。