抄録
本稿は、大綱化以降の大学における教養共通科目としての初修外国語について、その目標と組織の関係性を探索的に考察するものである。31大学を対象にウェブ調査を実施し、初修外国語に関する4つの類型の担当組織と、異文化理解という共通の教育目標を明確化した。それに基づき、9大学の管理関係者へのインタビューを通じて、初修外国語の担当組織における教員配置、教育実践において直面する組織上の制約および条件下での工夫、並びに初修外国語の教育目標と授業目標に関する担当教員間の認識の差異についても明らかにした。これにより、初修外国語教育の質保証と今後の発展に向けた議論の土台を築くとともに、社会の要請に応じた初修外国語教育の目標拡充には、組織内で目標に対する認識の共有が重要であることを示唆している。