本ラウンドテーブルは,1) 米国,韓国,日本の大学における教養教育の目的や内容,教養教育をめぐる議論の動向等の整理と,2) 日本の教養教育の特徴と今後の課題の検討を目的とする.米国の3研究大学の比較を通じて,期待される教養教育の役割・機能に多様性があること,教養教育で育成する能力やカリキュラム上の教養教育の比重に一定の型があることを明らかにした.韓国の教養教育は,「国策教養」の性格を経て,1990年代の大学自律化政策により,開設科目の内容等の多様化,学生の選択可能性の拡大等が進んだ.全国的な学協会が各大学の教養教育の実施を支援している.日本では,教養教育に共通する機能や内容の抽出は難しく,教養教育は抽象的な概念にととどまるが,それゆえ大学教育革新の可能性をももつことを指摘した.