論文ID: 2023.07.18.01
本稿は,自動ライティング評価ツールGrammarlyを援用した英語ライティング指導の探究的実践を報告する。筆者らは,大学の英語ライティング授業において,学生の主体的な学びを改善することを目指して,ピアフィードバックを基盤とした学習のための評価を実践している。2021年度の実践では,学生の主体的な学びと,英語ライティングの内容や構成面は大幅に改善したが,文法的側面の改善は見られなかった。そこで,本実践は,学生自身が主体的に語彙や文法,表記法に修正を施す方策として,Grammarlyを用いた修正活動を既存のカリキュラムに取り入れ,実践を通した学生の英語ライティングの変容について理解を深めることにした。実践の結果,学生の英語ライティングは,これまでのピアフィードバック活動後には内容や構成面が向上し,Grammarlyを用いた修正活動後には,文法や表記法が大幅に向上した。