日本糖尿病教育・看護学会誌
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インスリン頻回注射療法と持続皮下インスリン注入療法の生活利便性の比較検討―両者を体験した1型糖尿病女性患者の一例
西尾 育子中條 雅美
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2017 年 21 巻 1 号 p. 63-68

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抄録

本研究はインスリン頻回注射療法 (Multiple Daily Injection: 以下MDI療法) と持続皮下インスリン注入療法 (Continuous Subcutaneous Insulin Infusion: 以下CSII療法) の両者を体験した1型糖尿病女性患者の生活利便性を検討する.

研究対象者はMDI療法からCSII療法に切り替えた1型糖尿病の女性患者1名に半構成的面接調査を行なった. 面接内容は, MDI療法およびCSII療法を行っているときの糖尿病の管理状態, 器械操作, 日常生活, 社会面, 心理面とした.

CSII療法はMDI療法に比べて, 器械操作, 日常生活に関して生活利便性は悪かった. しかし, CSII療法はMDI療法に比べてHbA1cや血糖値が安定することから, 社会面, 心理面も良くなることで負担感が軽減していた.

患者は, 生活利便性が悪くても治療効果を優先し, 心理面や社会面が安定するCSIIを選択していることが明らかになった.

看護師は治療による生活利便性の視点も意識して支援することが大切である.

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© 2017 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
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