日本糖尿病教育・看護学会誌
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研究報告
診療報酬「糖尿病透析予防指導管理料」の算定に関する実態と課題 糖尿病看護認定看護師・慢性疾患看護専門看護師への横断的実態調査から 第2報
日本糖尿病教育・看護学会 第4期 特別委員会柴山 大賀西原 晴美青木 美智子小江 奈美子窪岡 由佑子清水 安子平岡 めぐみ柳井田 恭子米田 昭子稲垣 美智子
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2017 年 21 巻 1 号 p. 56-62

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抄録

診療報酬「糖尿病透析予防指導管理料 (以下, 透防管) 」の算定に関する実態を明らかにするため, 全国472施設に勤務する糖尿病看護認定看護師と慢性疾患看護専門看護師を対象に, 自記式質問紙の郵送法による横断調査を行った.

透防管を算定している164施設では, 算定申請に向けて【支援の質の標準化】, 【メディカルスタッフの確保】, 【場所と時間の確保】, 【対象者の選択と説明方法の確立】, 【医師の理解と協力を得ること】, 【指導システムの構築】, 【組織の理解を得るための実績の可視化】, 【人間関係づくり】を工夫し, 現在は「透析予防指導に関わる看護師の不足」に最も困難を感じていた (43.9%). 透防管を算定していない56施設が算定に至らない理由は, 「担当する看護師のマンパワー不足」が最も多かった (53.6%).

以上のことから, 透防管の算定とその後の指導体制の維持には看護師の確保が最も重要であることが示唆された.

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© 2017 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
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