日本糖尿病教育・看護学会誌
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研究報告
わが国の看護師による外来での糖尿病の療養指導に対する診療報酬の算定要望とその関連要因
柴山 大賀瀬戸 奈津子大原 裕子飯田 直子金子 佳世黒田 久美子田井 さやか照沼 則子任 和子法月 章子畑中 あかね森 加苗愛
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2017 年 21 巻 1 号 p. 97-106

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抄録

わが国の看護師による外来での糖尿病の療養指導に対する診療報酬の算定要望とその関連要因を明らかにするため, 日本糖尿病学会の認定教育施設604施設の外来で療養指導に携わる看護師を対象に, 自記式質問紙の郵送法による横断調査を行った.

回収した297件のうち241件は病床数が200床以上の施設から得られた. 病床数が200床以上かどうかを問わず, 既収載の医療技術への算定要望が高かった. 未収載の項目では, 初診患者や受診中断者への療養指導に対する算定要望が高く, 病床数が200床以上の施設では, 血糖コントロールが悪化した患者や, 認知症患者への療養指導に対する算定要望が高かった. これらへの主な関連要因は, 療養指導の必要性の認識や算定対象外での療養指導の実施程度であり, 診療報酬が算定できないにもかかわらず必要な療養指導を実施することの限界が, 要望の高さにつながっていることが示唆された.

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© 2017 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
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