日本糖尿病教育・看護学会誌
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研究報告
2型糖尿病患者における睡眠の実態と睡眠パターン分類―睡眠計を用いた測定データによる検討―
小田 梓稲垣 美智子多崎 恵子松井 希代子堀口 智美小池 美貴藤田 祐子
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2017 年 21 巻 2 号 p. 147-154

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抄録

本研究では2型糖尿病患者の睡眠状態を睡眠計を用いて測定し,それをもとに睡眠のパターンを分類した.12名の2型糖尿病患者を対象に,睡眠計を用いて14日間の睡眠の量(就床時間,睡眠時間,ぐっすり睡眠時間,寝つき時間,夜中の目覚め時間)を測定し,また睡眠の質(睡眠効率,熟眠率,覚醒率)を算出した.その結果から類似性を見出し,パターン分類を試みた.結果,2型糖尿病患者の睡眠のパターンとして「規則的睡眠の熟眠タイプ」,「不規則な短時間睡眠タイプ」,「長時間就床の熟眠困難タイプ」,「規則的な熟眠困難タイプ」の4種類のパターンを描くことができた.また,パターンごとに患者背景を検討し,性別,年齢,受療期間,HbA1cに特徴があった.以上より,糖尿病患者の睡眠には4つのパターンがあることが示唆され,それらと糖尿病コントロールとの関連を検討する必要性があると考えられた.

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© 2017 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
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