日本糖尿病教育・看護学会誌
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研究報告
頭頸部がんとなった2型糖尿病患者におけるがん治療の経験
中川 さとの稲垣 美智子多崎 恵子
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2019 年 23 巻 2 号 p. 155-162

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抄録

本研究は,頭頸部がんとなった2型糖尿病患者におけるがん治療の経験から変化する身体や心理状態を明らかにすることを目的とした.2型糖尿病を持ちながら頭頸部がん治療を受けた頭頸部外科病棟に入院中の患者8名に参加観察及び半構造的面接を実施し,分析はエスノグラフィーの手法を用いた質的記述的研究を行った.

その結果,8つのテーマが抽出された.それらを統括して大テーマ【患者はがん治療中も糖尿病患者であり続けた】が導き出された.

以上の結果より,頭頸部がん治療中は糖尿病に影響が出ることに不安を感じていた.しかし入院前の自己管理できた経験から戻らない身体を受け入れ,今の自分にできる糖尿病治療が経口摂取を行うことと捉え,がん治療に取り組んでいた.

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© 2019 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
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