日本糖尿病教育・看護学会誌
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原著
糖尿病患者の生活全体のバランス
劉 彦正木 治恵高橋 良幸
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2022 年 26 巻 2 号 p. 111-119

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抄録

目的:糖尿病患者は生活全体のバランスをどのように取っているのかを明らかにすることである.

方法:血糖コントロールが良好な6名の糖尿病患者に対して普段の生活について半構成的なインタビューを行い,インタビューで得られた内容を質的統合法(KJ法)を用いて分析を行った.

結果:生活全体のバランスは【バランスの崩れの整え】【バランスの偏りの整え】【取捨選択によるバランスの維持】【両立によるバランスの維持】【バランスの崩れの予防】【バランスの偏りの予防】【超越的なバランス】の7つのあり様が明らかになった.それらが補完し合いながら生活全体のバランスを保っていることが明らかになった.

結論:糖尿病患者は,生活の中で状況に応じて柔軟に対応しつつ,病気の管理に限らず睡眠や感情などを含めた生活全体のバランスを取っていた.本研究の結果は,患者の価値観や生活習慣,生活状況などの個別性を重視した糖尿病患者教育の提供に貢献出来ると考える.

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© 2022 一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
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