2011 年 18 巻 p. 57-66
博物館・図書館での資料展示におけるICT活用の関心は高まり、様々な形態のデジタルコンテンツが導入されている。しかしながら、運営規模が限定された中・小規模館においては、デジタルコンテンツの更新・運営が人材・予算などの面で負担となっており、利用者の資料理解促進を目的としたICTシステムの普及を妨げる一因となっている。本研究では、総務省SCOPE研究課題「ユニバーサルな知識表現による地域歴史観光ICTの研究」の一環で開発た歴史資料活用プラットフォームKuKuRIを利用した実証実験を、県内博物館・図書館の協力の下、各館所蔵資料のデジタル展示を行った。本稿では展示事例をあげ、我々の様な外部組織との連携によるデジタルコンテンツ利用の有効性を示す。