2016 年 23 巻 p. 3-17
写真資料を対象とするアーカイブが様々な機関で構築されているが、元来写真は文字情報の記述が少なく、被写体の特定が難しい点や、写真の残存状況が資料群によって異なる点など様々な問題がある。このような観点から考えると写真資料を用いて、過去の歴史、民俗・習俗、社会などを分析する場合は、対象となる写真資料の来歴、原秩序、整理の方法や経緯、情報化の方法や過程とその根拠をプロファイルとしてまとめて、研究分析時に参照することが望ましい。本研究では、写真アーカイブに格納された写真を読み解き、分析する上で必要となる情報を、電子書籍形式を用いた「リサーチプロファイル」の中に格納する方法を提案する。