2024 年 32 巻 p. 21-37
本稿は、ユダヤ人の美術商フェリックス・ティコティンのオランダ滞在期間(1933~1960年)における、かれの日本コレクションが展示された展覧会の記録を調査し、オランダにおけるティコティンの活動とその功績を確認するものである。先ずオランダのデジタルアーカイブズを精査してティコティン日本コレクションが展示された展覧会のリストを作成し、次にリストに従って各々の展覧会カタログを可能な限り確認した。その結果、オランダで展示されたティコティン日本コレクションは、欧州またはオランダで初めて紹介されたもの、あるいは当該テーマにおいて初の大規模な展示の割合が多く、オランダにおける日本美術受容を先導していたことが明らかとなった。