発達支援学研究
Online ISSN : 2435-7626
発達支援における愛着障害への支援の重要性
愛着形成、愛着障害をどう捉え、どう支援していくのか?
米澤 好史
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 3 巻 2 号 p. 68-78

詳細
抄録
子育て、保育、教育、福祉の現場における発達支援において、愛着の視点からの支援の必要性、重要性について、愛着障害への支援実践の立場から提唱したい。発達理論、愛着理論に基づく支援の限界、発達障害への医療的支援、障害児者心理学による支援の限界を示す場合に愛着障害の支援から捉えた愛着の支援の必要性を指摘する。加えて、愛着理論、精神医学会の愛着形成、愛着障害の捉え方の問題点を指摘しながら、発達障害支援におい ても愛着の問題、愛着障害の問題があることが支援を困難にしていることも指摘する。そのことから愛着障害をどう捉えるべきなのか、愛着形成をどう捉えるべきなのかが見えてくる。こどもへの支援を通して見えてくる愛着の問題の本質から、さまざまな愛着の問題の現れ方に対して、その支援に必要な愛着形成を3 つの基地機能の育成と捉えて支援すべきであること、この3つの基地の発達支援における意義について提唱する。
著者関連情報
© 2023 日本発達支援学会
前の記事 次の記事
feedback
Top