発達支援学研究
Online ISSN : 2435-7626
保育の現場からみた発達の支援者としての保育者養成の課題
西野 純
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 3 巻 2 号 p. 79-82

詳細
抄録
本稿では、発達の支援者としての保育者養成の課題を、筆者自身の保育現場での実習指導や職員育成の経験や保育者へのアンケート調査の結果から考える。現場でしか体験できない子どもとのふれあいを重視し、日誌や指導案の負担軽減を図った実習内容にも、緊張や不安を強く見せる実習生の姿。オンライン化により講義形式の研修は充実できたものの、実技研修や休憩時のおしゃべり等での保育の相談など、心や身体をほぐし合った職員同士の学びの機会が激減した職員育成の実態。アンケート調査からは、経験5 年未満の保育者達の多くが「具体的な遊びや活動」についての悩みを抱えていることが明らかになった。急速に進む少子化と3年にわたるコロナ禍により、人とのかかわりや遊びの実体験が圧倒的に不足し、保育者養成、職員育成の課題は深刻になっている。しかし、保育の面白さのひとつは、子どもと共に保育者も成長できるということにある。豊かな実体験を通した保育者としての成長過程を、卒業や就職といった節目で区切ることなく、養成校と保育現場がつながって見守ることを願う。
著者関連情報
© 2023 日本発達支援学会
前の記事 次の記事
feedback
Top