抄録
多職種による協働についてはその必要性が指摘されている一方で、その手法の議論の一般化は困難であることが予想される。そこで、障害福祉領域における地域の支援体制づくりとして、多職種協働の視点及び方法を考え、最終的に多職種協働における重要な視点を考えることを本稿の目的とする。まず、先行研究から多職種協働の視点を3つ提示し、それぞれが多職種協働に関する調査研究にてどのように取り組まれているか確認した。結果として、具体的なツール等の戦術的な視点と基本的なコンセプト等の戦略的な視点の双方を持つことの重要性が確認された。また、戦略的な視点を持つためには、価値の共有化の営みの必要性を考察した。