抄録
本研究は、中学生を対象に、モデル人形を使用した「赤ちゃんの沐浴」体験授業の経験を通して、対児感情の変化、経験と気づき、将来の職業に対する意識の変化を明らかにし、将来の職業選択のきっかけとなるキャリア支援の一助にすることを目的とした。
研究対象は、体験授業前後ともに回答が得られた15名とした。対児感情変化では、接近得点は受講後が有意に高く(p=.007)、拮抗指数は受講後が有意に低くなっており(p=.017 )、体験授業により、赤ちゃんを肯定し受容する感情が高まっていた。経験と気づきでは、沐浴の大変さや難しさの経験により、親への感謝が生じ、親準備性にもつながっていた。また、職業選択への意識も変化し、将来への見通しを持てていた。中学生という発達段階において沐浴体験授業を経験し 、赤ちゃんに対する肯定的な感情が生じ、将来の職業に対する意識の 変化、中学生のキャリア教育に影響をもたらす可能性が示唆された。