抄録
富士山南東部地域を対象に地震観測記録を利用することで、工学的基盤面における揺れやすさのゾーニングを検討した。揺れやすさの指標には、選定した地震観測記録から算定した解放工学的基盤波の加速度応答スペクトルを既存の推定式で除した比(応答スペクトル比)を用いた。揺れやすさを空間的に分析し、地震観測点ごとの平均応答スペクトル比の形状や地理的・地形的条件と地質を考慮することにより検討した結果、富士山南東部地域を5 つのグループに分類した。ゾーニング結果を基に、各グループについて揺れやすさの特性を反映した地点補正倍率を作成した。揺れやすさ分布特性はこの地点補正倍率により考慮することができ、これを既存の推定式に乗じる方法を、広域を対象とした工学的基盤面の加速度応答スペクトルの推定方法として提案する。