日本地震工学会論文集
Online ISSN : 1884-6246
ISSN-L : 1884-6246
論文
液状化強度曲線の類型化と経験式の提案
三上 武子吉田 望原田 健二
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 16 巻 1 号 p. 1_10-1_18

詳細
抄録
有効応力解析のために、広い範囲の繰返し載荷回数に対する液状化強度を推定できる液状化強度曲線の経験式を提案した。既往の経験式は材料特性の違いが十分に考慮されているとはいえず、その適用性が限定される。また、適用できる繰返し載荷回数の範囲も明確でない。本論文では、繰返し載荷回数が5回から100回までの範囲をカバーし、多様な材料特性を示す約200個の不撹乱試料の液状化試験データを収集・整理した。その結果、地質年代および細粒分含有率が液状化強度曲線の形状に影響を及ぼすことが分かった。ただし、実務での使いやすさを考慮して最小限の類型化にとどめ、地質年代をBs+AsとDsの2種類に分類して液状化強度RL20からRL5RL100を推定する経験式を提案した。さらに、これら3つの液状化強度から5~100程度の繰返し載荷回数を適用範囲とする連続曲線を示した。
著者関連情報
© 2016 一般社団法人 日本地震工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top