抄録
2005年千葉県中部の地震(M6.0)において各地で観測された地動の長周期成分について、点震源、平行成層地盤モデルを仮定した波数積分法に基づく理論的手法によりシミュレーション解析を行った。いくつかの観測記録では地動の速度オービットが水平面内において丸く膨らむ軌跡を描く傾向があるが、独立に設定された2つのすべり角による算定波の重ね合わせによりオービットの膨らみがよく説明でき、観測波との適合性が単一のすべり角を用いたモデルよりも向上することを示した。さらに、耐震設計においてこのようなすべり角の複雑さに起因する地動の不確定性を考慮する場合に想定すべき変動量を数値計算により定量的に検討した。