抄録
2011年東北地方太平洋沖地震時の常陸那珂火力発電所における地盤増幅の特徴について、近傍のKiK-net観測点の地中記録との比を用いて調べた。東北地方太平洋沖地震を含む多数の記録の地中記録に対する最大加速度比は、地中記録の加速度に応じて小さくなり、東北地方太平洋沖地震及び最大余震の記録では、地中記録に対するスペクトル比の短周期側の低減が明瞭であった。地震動が継続している間も入射波の振幅によりスペクトル比が変化しており、地盤増幅は入射波の振幅に依存している。また、H/Vスペクトル比のピークシフトからは、東北地方太平洋沖地震時に工学基盤から上のVsが70%程度に低下した可能性が指摘できる。